今でも使われている「蚊取り線香」

蚊取りぶた

火を使わないものも多くなっていますが、手軽にどこでも使いやすい蚊取り線香は今も昔も変わりなく使われています。何となく田舎の風景を思い出す蚊取り線香、その故郷は和歌山県にありました。

蚊取り線香・防虫線香とは

蚊取り線香とは主に「駆除(殺虫)」を目的としたもので、防虫線香は「忌避(寄せ付けない)」を目的としたものです。どちらも線香に除虫菊の成分(ピレトリン)や類似のピレスロイド系の成分を練り込んだ燻煙式のもので、原料は木粉や粕粉(除虫菊の茎や葉を乾燥させて粉末にしたもの)をベースに、つなぎにタブ粉やでんぷんを加えています。除虫成分としてピレスロイド、色付けに染料を加えたもので、渦巻き状に成型しています。

駆除と忌避の使い分け

「野外でも殺虫したらいいじゃないの?」と思われがちですが、家の中では風の流れが少ないので駆除の効果が表れやすいのですが、野外では拡散してしまうので駆除の効果を得ることが難しくなります。そのため野外で使う場合は忌避効果を目的とし、なるべく拡散作用の強い「防虫線香」を使う方が効果的であると言えます。パワー森林香に含まれるメトフルトリンはとくにこの忌避作用が強いと言われています。

使い方

先端に着火して最初に出る炎を吹き消して「おき」の状態にすると煙が立ち上ります、というのはご存知だと思いますが、この煙に殺虫効果はないのはご存知でしたでしょうか?
実は煙ではなく、燃焼部分の7~8mm手前が高温になる事でピレトリン(または合成のピレスロイド)が揮発し、殺虫しているのです。なので煙が拡散していないからその場所には効果がない、という訳ではありません。煙は薬が拡散しているおおよその目印のようなものです。

蚊取り線香が渦巻き状になっている理由

蚊取り線香
初期の棒状蚊取り線香
(出典:金鳥)

蚊取り線香といえばあの「渦巻き状」。どこのメーカーでも渦巻き状で出していると思いますが、なぜあの形になったのでしょうか。
実は蚊取り線香ができた当初は「棒状」だったのです。
そもそも蚊取り線香はその名の通り「線香」をヒントに開発されました。線香に除虫菊を練り込んだ世界初の棒状蚊取り線香が1980年に誕生しましたが、棒状だと「長持ちしない」「倒れて火事の原因になる」と言われていました。今のように渦巻き状になったのはそれから5年後の1895年、とぐろを巻く蛇が発想の元になったそうで、かさばらない上燃焼時間も長くなり、安定性も良く一度の点火で5~7時間使用できる(睡眠時間に合わせたそうです)と利点が多くなり、渦巻き状が発展したそうです。円形がスタンダードですが、四角い渦巻き状のものもあるようですよ。

注意すべきこと

蚊取り線香に含まれるピレトリン・ピレスロイドは体内に入ってもすぐ排出されて無毒であるといわれています。ですが、これは「哺乳類・鳥類」に関してであり、とくに虫類(カブトムシや鈴虫など)には毒性があるので、飼育している場合は外に出すか成分が入らないように対策する必要があります。また、熱帯魚や金魚などの水中の魚にも毒性が強いので注意が必要です。

海外でも活躍している「蚊取り線香」

地球上でもっとも人間の命を奪っている生物をご存知でしょうか?実は「蚊」なんです。
日本では衛生面が優れているので蚊に刺されても「かゆいだけ・血を吸われるだけ」程度で済むのですが、実はさまざまな病原菌(デング熱・マラリア・西ナイル熱など)を媒介する蚊は、東南・南アジアやアフリカなどの暑くて衛生面に不安のある国では非常に危険な存在です。さらに東南アジアの蚊は、日本の蚊に比べて5倍以上強いと言われており、日本発祥の蚊取り線香は現地のものに比べて効果があると人気になっているそうです。もしそのような地域に行かれる場合は蚊取り線香を持って行くと良いでしょう。

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