昔ながらの素朴な味が魅力的なたまごせんべい

和歌浦東照宮

和歌浦せんべいとは

基本形は小麦粉・卵・砂糖・はちみつ・重曹(膨張剤)だけで作られる、江戸時代後期には作られていたたまごせんべいです。一般的に出回り始めたのは、観光ブームが起こり多くの人が景勝地へ訪れるようになった明治時代以降のようです。最盛期には30店舗ほどで作られていましたが、昭和30年代末には減り始め、今では和歌山市内に5店舗ほどしかありません。同じ作り方で御坊市には「清姫せんべい」、田辺市・新宮市には「やたがらす煎餅」などの派生商品もあります。

特徴

清姫せんべい
花びらの形をした清姫せんべい

丸型のものがほとんどですが、清姫せんべいは桜の花びらの形、新宮市の香梅堂さんでは四角のたまごせんべいも販売されています。
伝統的にはプレーンなものとニッキ入りのものの2種類ですが、近年ではピーナツや胡麻入り・ココナッツ入り・チョコや抹茶などの変わり種も販売されています。
各製造元で複数の焼印を持っていますが、伝統的な和歌浦せんべいには和歌浦の名勝(不老橋・観海閣かんかいかく・東照宮など)などが描かれています。その他の地域では熊野速玉大社・那智の滝・弁慶・八咫烏やたがらす・真田の六文銭などの「地元の名勝」が描かれたものも販売されています。またお土産用として旅館などがオリジナルの焼印を作っているものもあるそうです。