鏡餅には欠かせない必須のアイテム。なんで串柿は必要なの?

串柿

鏡餅にはお餅以外に「串柿」「だいだい(みかん)」「裏白」「昆布」が欠かせません。これは鏡餅の意味と由来を考えると分かります。お正月には鏡餅をお供えし、1年の良運を願いましょう。

串柿とは?

干されている串柿
晩秋の風物詩

400年前から串柿の特産地として長い歴史と伝統を育んできたかつらぎ町四郷(広口・滝・東谷・平)地区。この串柿は西日本の正月飾りとして欠かせない物なのです。
串柿作りが始まる毎年11月頃になると、農家の軒先や周辺の柿場(干し場)には柿の玉のれんが一斉に吊るされ、山里は柿一色に染まります。
お正月前に、年に1回だけセリが行われてスーパーや直売所、道の駅などで販売されます。

串柿が持つ意味

串柿は一本の細い竹串に5個または10個の干し柿を刺したものです。これは三種の神器の1つである「天叢雲剣あめのむらくものつるぎ=草薙剣くさなぎのつるぎ」に見立てたものであり、5個の場合は左右の1個と中心の3個を「一(1)人一(1)人が皆(3)幸せに」という意味を持たせており、10個の場合は左右の2個と中心の6個を「いつもニコ(2個)ニコ(2個)仲睦(6つ)まじく、共に白髪の生えるまで」という、どちらも家族の和と幸せを願う思いが込められているそうですよ。

串柿は食用ではありません

鏡餅
鏡餅には欠かせない串柿

干し柿と同じ作り方なので食べることはできると思いますが、あくまでも鏡餅の一部としての「正月飾り」です。鏡餅は主に「串柿」「餅」「橙」でできていますが、餅は「八咫鏡やたのかがみ」、橙は「八尺瓊勾玉やさかにのまがたま」と、残り2つの神器を表しています。
鏡餅の飾り方は、一番下には四方紅、その上に裏白うらじろ(常緑のシダ)を敷き、その上に鏡餅を乗せます。鏡餅の間(または下)に昆布を挟み、上に串柿。天辺には橙を乗せます。これはすべて意味があり、裏白には「裏に心がない・清廉潔白・白髪になるまでの長寿」、昆布には「喜ぶ・子供が生まれる(子生)・広める(広布)」、串柿には上記の意味に加えて「幸せを”かき”集める・嘉来(喜び・幸せが来る)」、橙には「代々家が続く・健康長寿・子孫繁栄」という意味があるそうですよ。

鏡餅を供える理由

日本人は昔からお米を食べる文化があり、お餅の原料である米は大切なものでした。お正月にその貴重なお米をついて神仏にお供えするものとして古くから親しまれてきたのです。
また鏡には神様が宿るとされており、古代日本では神聖なものとして扱われてきました。そのため丸いお餅を鏡に見立てて「鏡餅」と呼ぶようになったのです。大小2つの餅を重ねているのが一般的ですが、これは「月(陰)」と「太陽(陽)」を表しています。
これらに串柿・みかん・裏白・昆布を共に供え、1年の良運を願う訳です。

まとめ

三種の神器に見立てた鏡餅。お正月にお供えすることで1年の良運を願う縁起ものです。最近では鏡餅を供えるご家庭も少なくなっているかもしれませんが、このような風習も大切に残したいですね。串柿は飾りなので、ぜひ食べる方の柿「あんぽ柿」もお召し上がりください。

食べる用のあんぽ柿はこちらから

※表示価格はすべて内税です

竹籠和紙包8包
あんぽ柿加工組合
竹籠和紙包

8包入:2,500円
15包入:4,000円

化粧箱10包
あんぽ柿加工組合
化粧箱10包

3,200円