蜂蜜ってどうやってできるの?

巣蜜

蜂の巣からトロ~っとあふれ出る黄金色の蜜、1匹のミツバチが生涯をかけて採蜜できる量はティースプーン1杯程度と言われています。ハチミツの原料は花の蜜ですが、花の蜜はサラサラしていてハチミツとは異なります。どのように花の蜜はハチミツへと姿を変えているのでしょうか?

花の蜜を加工するミツバチ

みつばち
蜂が集めた花の蜜からハチミツができます

ハチミツのもとになる花の蜜は、メスのミツバチ(働きバチ)によって採集されます。その花の蜜を体内に溜め込んで巣に持ち帰って巣の中に溜め込んだ後、水分を発散させる(加工する)ことで元々の花の蜜の糖度(40度未満)からハチミツの糖度(80度程度)まで上げています。この採蜜した花の蜜(スクロース)が、ミツバチの唾液に含まれる酵素によってグルコース(ぶどう糖)とフルクトース(果糖)に分解されることでハチミツに変化しています。
ハチミツの特徴として、ミツバチが持ち込んだ蜜の中に花粉も含まれることによってハチミツの風味が変わります。色々な花の蜜を集めた場合は「百花蜂蜜」という名称になるのが一般的です。
ちなみにミツバチ以外の蜂(スズメバチやアシナガバチなど)には蜂蜜を作ることができません。

ハチミツの歴史

ハチミツの歴史は古く、およそ1万年前にはすでに人類による採蜜が始まっていたと言われています。さらに5000年前にはエジプトで巣箱を用いた養蜂が始められているといった記録が残されています。そのころからハチミツの栄養価は知られており、薬として重宝されていたと言われています。古代エジプトのクレオパトラや古代ローマのネロの妻が化粧品として用いていたものもハチミツだったと言われています。

純粋ハチミツとは?

ハチミツには大きく分けて4種類あります。この中で本来持っている栄養価が期待できるものは、純粋ハチミツ(非加熱)だけです。それ以外の物は加熱温度にもよりますが、基本的には「砂糖の代わり」としか有用性はないと言えます。ミツバチが時間をかけてゆっくりと作り上げた物が、本当のハチミツなんですね。

種類 特徴
純粋(非加熱) 加熱・加工等を一切していないもの。粘度が非常に高く、フィルターを通すのにもとても時間がかかります。酵素は破壊されずそのまま残っています。
純粋(加熱) 時間短縮のために加熱をすることで水分を飛ばし、糖度を上げたもの。熱を加えたことによって、蜂蜜本来が持つ栄養素(酵素)は壊れてしまいます。他にも「不純物を取り除くためのフィルターを粘度を下げて効率よく通すため」や「結晶化したハチミツを溶かして瓶詰めするため」という理由もあります。
精製 加工品製造時に邪魔になるにおいや色を取り除く加工をし、栄養価を無くしたもの。ただの甘味です。
加糖 原価を抑えるために、水あめやぶどう糖ショ糖を加えたもの。いわゆる「混ぜ物」です

ハチミツの成分

ハチミツの80%は糖分(グルコースとフルクトース)でできています。その他にはミネラル・ビタミン・酵素がたくさん含まれています。

本物のハチミツは結晶化しやすい?

ハニーディッパー

ぶどう糖を多く含むハチミツは結晶化しやすく、また気温が低い(外気温が15℃以下)と結晶化が進むと言われています。なお、精製ハチミツでもぶどう糖の割合が多いものは結晶化しますし、非加熱の純粋ハチミツでも果糖分が多いと結晶化しにくいものもあるので、「結晶化した=純粋はちみつ」とは限りませんが加糖ハチミツはまず結晶化しません
また振動を加えると結晶化する事がありますので、「直射日光が当たらない・振動伝わらない」ところで常温保存すると良いでしょう。ちなみに結晶化してもとくに味や品質には影響はありません。戻す場合には加熱をすればいいのですが、「温度をかけすぎない」ように気を付けましょう。50℃以下で瓶ごと湯煎して結晶が残らないよう、完全に溶かすことが重要です。残っていると再結晶化しやすいのでご注意を。

※注意:1歳未満の赤ちゃんには食べさせてはいけません!!

土壌中に広く存在している「ボツリヌス菌」はハチミツの中に入っている恐れがあります。1歳以上であれば腸内の環境が整っているので通常は何も起こりませんが、赤ちゃんの場合は乳児ボツリヌス症を引き起こし、ボツリヌス菌が腸内で増えて毒素を出してさまざまな症状を引き起こし、最悪死に至る場合もあります。
またボツリヌス菌は熱に強いため、加工しても菌が残ります。ハチミツを含んだ飲料やお菓子も与えないようにご注意ください。

余談①:人工的にハチミツは作れないの?

ハチミツの主成分は「ぶどう糖」と「果糖」です。そのため、砂糖水を加熱して水分を飛ばす事によっても同じようなものが作れるのでは?と思うかも知れません。実際にはハチミツっぽいものは作れますが、ハチミツに含まれるビタミンやミネラル・酵素、色の基になる花粉などを再現することは到底不可能であるそうです。自然の神秘によってできるハチミツはとても貴重なものなんですね。

余談②:ハチミツは腐りにくい?

一般的に純粋なハチミツの賞味期限は「2年」とされています。食品が腐る主な原因は「細菌・温度・水分(湿度)」なので、そもそも糖度が80度近いハチミツは、水分が少ないので細菌が繁殖しにくいのです。
そのため未開封の状態であれば基本的に「賞味期限はない」とも言われています。ただし開けてしまうと空気中の湿気やスプーン等に付着した細菌によってカビが生える場合もあるのでご注意ください。

余談③:輸入したハチミツはどうなの?

一般的に船で運ばれるハチミツは、赤道直下を通る際に船のコンテナー温度が高くなりすぎて酵素が破壊されると言われています。温度管理されたコンテナーで輸送される場合はその限りではありません。こだわっている輸入業者はその辺も記載しているはずです。

当店で扱っているハチミツはすべて「純粋(非加熱)ハチミツです」

みかんの香りがたっぷりの「みかんはちみつ」、さまざまな花の蜜がブレンドされた「百花蜂蜜」など、好みのものを探すのも楽しいですよ。
ただし、ジャバラハニーはジャバラとハチミツの混合品(マーマレード風)なので、純粋ハチミツではありませんのであしからず。

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※表示価格はすべて内税です

天照みかんはちみつ
天照
みかんはちみつ

1,144円~1,844円

百花蜂蜜
村上養蜂
ほんまもん百花蜂蜜

972円~2,380円

蜜柑蜂蜜
村上養蜂
ほんまもん蜜柑蜂蜜

1,080円~2,900円

はぜ蜂蜜
村上養蜂
ほんまもんはぜ蜂蜜

1,080円~2,900円

ジャバラハニー
新岡農園
ジャバラハニー

1,026円