和歌山のみかん
- 温州みかんと言えば「有田みかん」
和歌山の代名詞といえば「みかん」でしょう。柑橘類でもっともなじみのある種類の温州みかんは、和歌山県の生産量が全国第1位で、とくに有田地方は450年の歴史がある「有田みかん」が全国的にも有名です。
有田地方は鉄分などの微量要素を多く含む排水性に優れたみかんの栽培に適した傾斜地が多く、有田川が流れる左右の山々はほぼみかん畑です。
かつては「こたつでみかん」と言われ、寒い冬にこたつを囲んでみかんを食べるのが定番でしたが、近年ではこたつそのものの需要が減少しておりそれに伴ってかみかんの消費量も減少していますが、手で簡単に皮が剥けるので手軽に食べやすい果物です。- 温州みかんの種類
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温州みかんには大きく分けて4つの種類があります。
極早生みかん 9月~10月に収穫されるもの ゆら早生など 早生みかん 10月~12月に収穫されるもの 宮川早生、田口早生など 中生みかん 11月~12月に収穫されるもの 向山温州など 普通(晩生)みかん 12月~1月に収穫されるもの 青島温州など また、みかんは隔年結果と言う、収穫の多い「表作」と少ない「裏作」が交互に発生する傾向があります。
有田みかんはとくに早生みかんが多く、当会でも早生みかんをお届けします。 - みかんの歴史
みかんは時期については諸説有りますが、中国から渡来してきたものです。橘は田道間守命が持ち帰ったとされていますが、みかんとはまた別物になります。室町時代にはすでに和歌山県では栽培されているという記録もあり、本格的にみかんの栽培が始まったのは江戸時代初期とされています。そのころの柑橘の中ではとても強い甘みがある事から「蜜のように甘い柑橘」→「蜜柑(みかん)」という意味合いがあるそうです。
- 光センサーでの選別
当会で取り扱うみかんは、光センサーで糖度検査をして12度以上だったものだけを選別してお届けしています。光センサーでの糖度検査は「果実の表面に近赤外線をあてて、糖が特定の波長の光を吸収しやすい性質」を利用して計測しています。そのため非破壊で行う事ができ、全数検査できます。また、みかんは外から刺激を受けると傷んだり味が落ちるため、ベルトコンベアにも工夫をしており、段差をなくすことでみかんを極力転がさず搬送できるようにしています。
紀ノ川農協については→こちら- カロリーと糖質について
温州みかんのカロリーは、100gあたり約45kcalと言われています。また糖質は100gあたり約11gで、バナナの半分程度と言えます。
- 温州みかんの栄養価
甘酸っぱいのが特徴の温州みかんは、ビタミン類・葉酸・カリウムが多い事は良く知られています。とくにビタミンCは2~3個食べると成人が一日で必要な量を摂取できると言われています。これと並んで多く含まれているのがβクリプトキサンチンで、これは体内でビタミンAに変わる栄養素です。またじょうのう(みかんの薄皮)も一緒に食べることができるので、食物繊維も多く摂取できます。
みかんの袋についている白い繊維状の物ですが、あれはアルベドと言うもので、水溶性食物繊維のペクチンやビタミンP、ヘスペリジン(ポリフェノールの一種)などが多く含まれています。口当たりは良くありませんが食べたほうがいいものです。- アルベドがどうしても気になる人に
どうしてもアルベドを取ってしまいたいという方におススメ情報です。
- お湯につける:みかんを皮ごと熱湯につけて数分置くと、剥くときにペロッとアルベドが取れます。
- 軽く揉む:皮の上から全体をモミモミすると取れやすくなります。傷みやすくなるので、お召し上がりの直前に行ってください。
- ヘタ側から剥く:アルベドはヘタから全体に伸びているので、ヘタから下に向かって剥くときれいに取れやすいです。
もっと確実に取りたい方には奥の手もあります(薬品を使うので実験程度にしてください)
- 重曹水(だいたい3%ぐらい)を沸騰させて皮を剥いたみかんを漬けます。この時実が崩れないようにぐるぐるとかき混ぜると、じょうのうごと無くなります。やりすぎるとすべて無くなります。
- 薄い塩酸溶液(約0.5%)に漬けた後、薄い水酸化ナトリウム溶液(約0.3%)に漬けるとおもしろいようにアルベドだけでなくじょうのうも剥がれていきます。みかんの缶詰はこの方法で作っています。
※工場では食品添加物に指定された薬品を使っており、薬品に漬けた後はしっかりと水洗をしているので残留薬品に関しては問題はありません。 - ペクチナーゼという酵素を水に溶かして皮を剥いたみかんを漬けておくと、簡単にじょうのうが剥けるようになります。
- 保存方法
暖房の効いていない部屋であれば傷などが無ければ常温(10℃ぐらい)で3週間ほどは保存できます。みかんを重ねると重みで痛みますので、出来れば重ねるのは2段程度がいいでしょう。そのため箱でみかんを買った場合、出すのが面倒な場合は箱をひっくり返して底から食べる方が長持ちします。面倒でない場合は一度取り出して、通気性の良いカゴなどになるべく重ねないように置く方が良いでしょう。
- おいしいみかんの見極め方
みかんは外見である程度見極めることができます。その見極め方とは
- ヘタが小さくて枯れていないもの、軸が細いものを選ぶ
- 皮の色が濃いオレンジ色で、ハリがあって滑らかさがあり、きめの細かいものを選ぶ
- 果実の大きさはより小さいものを選ぶ(Mサイズ以下)
- 同じ大きさのものならより重いものを選ぶ
- ゆら早生などの一部を除いて、丸型より扁平なものを選ぶ
のがコツと言われています。
※表示価格は内税です