酸味がキツイけど、香りが好まれます

柚子の木

原産地は中国の柚子ですが、現在では生産量・消費量共に日本が最大です。平安時代の初期には日本に伝わったと言われており、全国に広まって栽培されています。そのままでは食べづらい柚子ですが、その酸味や香りを活かした商品が開発されています。

柚子とは?

柚子の果実
鮮やかな黄色い柚子

柑橘類のひとつである柚子は、世界で見ても日本が消費量・生産量で最大になっています。日本全国で栽培されており、主な産地は九州から近畿地方ですがとくに四国(高知県・徳島県)の生産量が多くなっています。とくに高知県では全国生産量の5割を占め、柚子で村おこしに成功した「馬路村」がブランド化して「ごっくん馬路村」や「ぽん酢しょうゆ ゆずの村」などの商品を展開して大成功をおさめています。
表面がでこぼこしていて比較的大きい柚子の果実は、強い酸味と爽やかな香りを持っています。和食によく使われ、果汁だけでなく果皮も彩りや香辛料・調味料などに用いられます。

接ぎ木と実生

種子から育てる実生(みしょう)栽培では、「柚子の大馬鹿18年」と言われるほど成長が遅いため(実際には18年もかからないそうですが)、一般的には接ぎ木をする事によって実がなるまでの期間を4~5年に短縮するのが多いようです。実生栽培は時間がかかるぶん、長期間(100年以上とも言われる)にわたって収穫でき、接ぎ木に比べて圧倒的に香りがよく味の濃いものができると言われています。

和歌山県での柚子の産地

近年多くなっているのが柚子を使った地域活性化を行って注目を浴びた「古座川町」です。また旧龍神村(田辺市)も昔から柚子の栽培が多い地域のひとつです。
柚子は柑橘類の中でもっとも耐寒性があるので、水はけのよい山間地の斜面で多く栽培されています。
柚子の大きな特徴として「病気になりにくい」事があり、ほとんど消毒が必要ありません。仮に消毒を行っても、柚子は果汁・果肉だけでなく彩や風味付けのために果皮も使う事が多いため残留農薬の検査は万全に行っています。なので果皮を使う調理・加工でも安心して使うことができます。

柚子の利用法

柚子茶イメージ
柚子茶

熟しても酸味が非常に強い柚子は、そのまま食用にすることはほとんどありません。そのため果実を絞った果汁や果皮を加工して使います。絞った果汁はぽん酢や酎ハイの原料、砂糖・蜂蜜を加えて水やお湯で割った「柚子ネード」などに使われます。
柑橘類は一般的には果皮を食べないことが多いと思いますが、柚子は果皮も調理に使われます。粉末にした果皮は七味唐辛子に加えるなど、香辛料や薬味としてもよく使われます。九州地方では青柚子と青唐辛子を使った「柚子胡椒」と呼ばれる調味料の材料として使われます。また砂糖に漬け込んで作る「柚子茶」や、砂糖で煮た「甘露煮」などにも加工されます。

柚子湯

柚子湯イメージ
冬至にオススメ

収穫時期である11月~12月ごろ、とくに冬至の時に果実や果皮を布袋に入れて湯船に浮かべる「柚子湯」を昔から良く行っている地域があります。この習慣は銭湯ができた江戸時代から始まったと言われています。
冬至の時に柚子風呂へ入るようになった理由としては、昼が短く寒いため、香りが強く邪気を払うと考えられていた柚子を使った風呂にみそぎとして入っていたという説や、ゆず=「融通」・冬至=「湯治」という語呂合わせ、という説などがあります。
柚子風呂に薬効成分は特定されていないそうですが、保温効果により血行が良くなって肩こり・腰痛・神経痛・冷え性などに良いとされています。

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